口臭予防に効果的な歯磨き方法
- カテゴリ:犬の口臭対策
- タグ:犬の口臭

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愛犬を抱き上げた時、不意に顔を近づけてきた時、愛犬に舐められた時・・・不快な臭いが鼻をつくことはありませんか?
可愛い愛犬とはいえ、つい顔をそむけたくなってしまう、遠ざけてしまいたくなるという声が多々あります。
実はこの臭いは愛犬の口臭、口内トラブルが原因の場合が大半です。
愛犬の歯をよく見ると、根本部分に茶色い膜が張っていたり、茶色や緑がかった塊が歯の表面に付着していませんか?
指でこするだけでは簡単に取り除けないこの汚れが歯垢や歯石であり悪臭の原因です。
愛犬の深いな口臭は決して単なる体質や加齢が原因なだけではありません。なかには、今後の深刻な病気や状況の前触れでもあります。気になる臭いがある場合は早急にケアを始めてあげましょう。
口臭の原因は歯垢や歯石が大半
愛犬の口臭が気になる、不快だと感じ始めるのは概ね3,4歳ごろからです。実は口臭の原因である歯垢や歯石は生後間もないころから蓄積が始まっています。その後数年かけて症状が進行し、3,4歳ごろには悪臭を放つまでに悪化するのです。
生後間もないころの子犬の歯は真っ白で艶がありピカピカとしています。この歯の表面に食べ物のカスやドッグフード添加物などが付着し、雑菌化することで歯垢や歯石へと変化してゆきます。
口内は雑菌の繁殖にとって常に適正な温度に保たれ、適度な湿り気があるので雑菌の繁殖は進む一方です。もちろん歯垢や歯石は自然治癒することも自然と解消されることもありません。
不快な口臭を改善するためにはこの歯垢や歯石を取り除き、再付着を防ぐためのケアが必要です。このケアが定期的な歯磨き習慣です。犬の歯磨きは決して難しいお手入れではありません。わずか数十秒で完了する簡単なものです。
愛犬とのコミュニケーションの一環としてぜひこれからは取り入れてゆきましょう。
歯垢や歯石は取り除くことが基本
歯垢や歯石は歯の表面に張り付いている状態です。
歯磨きを行う際は
・奥から前で掻きだすようにブラシをかける
・歯の表面を軽くこするように意識する
・歯茎ではなく歯をこする
という点を意識して取り組みましょう。
歯垢や歯石には目に見えない雑菌が多数繁殖しています。
歯磨きをする際はこの雑菌を口の外、体外へ掻きだす様に意識をします。
中大型犬の場合は歯ブラシを利用すると奥歯までしっかりと磨くことが出来る上に、掻き出す要領でのお手入れがスムーズにできます。
小型犬の場合や歯ブラシを口内に入れることを嫌がる場合はガーゼを利用しましょう。ガーゼは口の奥側から前へ向かって掻き出す様に移動させます。
いずれの方法も決して力を入れすぎないこと、歯茎を刺激しないことを注意しましょう。
熱心に歯磨きをするあまり歯茎を傷つけてしまうと痛みから愛犬が歯磨きを嫌がるようになったり、傷口に雑菌が入り込んでしまう事になりかねません。
出来る限り力を入れないよう注意しましょう。
深刻な場合は動物病院でリセットを
歯垢や歯石の付着が深刻化すると、飼い主が歯の表面に触れただけでわかるほどに、歯の表面が凸凹としていることがあります。
中には2層、3層になっていることもあるでしょう。
このような状態にまで症状が進行していると、市販の歯ブラシやガーゼによる拭き上げ程度では解消をめざせません。
深刻な症状を改善するためには、動物病院に依頼をして歯の表面についている歯垢や歯石をはがす処置を受けましょう。この処置には全身麻酔が必要になる場合があります。
全身麻酔を行う理由は口周りというデリケートな部位を安全に処置するためです。口内には重要な血管が多数張り巡らされているので、わずかな犬の反応や威嚇も大きな怪我につながる可能性があります。
麻酔をかけるという事はそのような危険を避けるという意味があります。
高齢な場合や持病がある場合、過去に麻酔でトラブルが合った場合などは無麻酔で処置をするという選択肢もあります。
この場合、犬の性格や症状の程度によって処置方法が異なりますが、動物病院で相談のうえで愛犬にベストな方法を見つけてあげましょう。
改善されない場合は内臓疾患も考えて
不快な口臭の原因は大半が歯垢や歯石の付着や口内トラブルが原因です。
しかし動物病院で処置をしたにも改善されない、自宅での歯磨きを継続していても改善されない場合は、別の原因も考えてあげる必要があります。
●口内で増殖した雑菌が体内に進行し内臓に悪影響を与えていること
●加齢による病気の発病
●消化不良や胃腸のトラブル
●持病の悪化
●癌
様々な可能性を考え、口臭の原因を突き止めてあげましょう。
またプードルやシーズー、シュナウザーの様に口周りの被毛を長く伸ばしている場合、パグやペキニーズの様に鼻が低く、口元のしわが深い場合も顔を近づけた時に不快な臭いがすることもあります。
口臭との区別をするためにも症状が軽減されるまでは短く切りそろえ、清潔に保ってあげましょう。
投稿者プロフィール

- ペット業界キャリア25年以上。生体販売、トリミング、トレーニングと幅広い経験があり、国内最大手のペット関連企業本部企画業務を10年担当。ペット関連雑誌、サイトへの執筆実績も多数。資格は、トリマー、トレーナー、アロマセラピスト他、幅広く保有。現在は、ペット業界の求職者に向け執筆活動中。
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