猫の歯磨き前のリラックスマッサージ

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気まぐれな猫に歯磨きを施すのはそのタイミングの見極めが大切です。

昼寝を邪魔しないこと、遊びを中断しないこと、不機嫌にさせないことで猫にスムーズに歯磨きを受け入れてもらいましょう。ここではまずは猫にリラックスをしてご機嫌になってもらえるようにマッサージの方法をご紹介させていただきます。

コツをつかむことで愛猫とのコミュニケーションとお手入れをスムーズに習慣化してゆきましょう。

猫のマッサージにおすすめのポイント

猫にマッサージをするときは

・毛並みに沿って

・ゆっくりと

という点が大前提です。

このポイントを抑えたうえで

・鼻筋

・喉元

・尾の付け根

などを優しく撫でてあげましょう。

犬を飼っている方の場合、つい犬と同じように仰向けにしてお腹を撫でてあげようと考えてしまうこともありがちです。

でも猫はこのスタイルが好きではありません。

自分から昼寝やリラックスの中で仰向けになるのは問題ありませんが、人間によって仰向けにされること、そのままの姿勢でいること、お腹に触れられることで条件反射的に警戒心をあらわにしてしまうこともあります。

愛猫の様子を見ながら、どの部分に触れてあげるとリラックス出来るのかを察してあげましょう。猫がリラックスしてきたら、首、鼻筋からそっと飼い主さんの手を口元に移動させてゆきます。

口元、口角のあたりを刺激し、これから歯磨きをすることを伝えます。

猫にとって口元はとてもデリケートな部分ですから、突然触れられては警戒をしたり、不快に感じてしまう事があります。でもマッサージの流れの中で触れられればさほd違和感を抱かずに受け入れてくれます。

この時、猫が嫌がらないようなら上唇を軽くめくり、歯そのものに軽く触れてみたり、口を軽く開けさせたりもしておきましょう。

この工程を挟むことでその後の歯磨きがスムーズになります。

子猫はマッサージがちょっと苦手

遊びたい盛り、好奇心が旺盛な子猫にとってマッサージは退屈で窮屈に思えることもあります。中にはじゃれ合い遊びと勘違いしてしまい、かえってテンションが上がってしまうこともあります。

子猫にマッサージや歯磨きを施す場合は、いつもの昼寝時間の前後がおすすめです。子猫がうとうととしているタイミングなら素直に受け入れてくれることが多いからです。

もちろん続けて歯磨きも済ませてあげましょう。猫の口内トラブルや歯垢、歯石の問題は3,4歳を目途に増加し始めます。

しかしその原因となる歯の汚れは生後間もないころから毎日徐々に蓄積され続けています。

口臭や痛み、汚れから「治療」が必要と実感してから歯磨きを始めるのではなく、今後のトラブルを予防するためにも歯がピカピカときれいな子猫のうちから定期的な歯磨きを習慣化してあげましょう。

マッサージを嫌がる理由

せっかくマッサージをしてあげよう、順を追って歯磨きの体制にしてあげようと思っているにも関わらず、愛猫が逃げてしまう、隠れてしまう、途中で飽きてしまう・・・という場合はあまりに飼い主さんが力みすぎていることも考えられます。

猫は体を固定されること、動きを制限される事をその習性から条件反射的に拒絶してしまうことがあります。なぜなら猫は自然界ではとても体が小さく、弱い動物です。常により大きな動物に捕食され、つかまってしまう立場です。

その結果、たとえ心を許している飼い主さんが相手であっても体を拘束されることで、命の危険を感じてしまい逃げ出したり、拒否する姿勢をアピールしてしまうのです。

猫に気分よくマッサージを受け入れてもらうためには

・猫を強く押さえない

・首を上から抑えない

・嫌がる場合は無理強いをしない

という事を心がけてあげましょう。

マッサージ後に手際よく歯磨きを

マッサージを進める中で、猫が体の力を抜き、リラックスした状態になってきたら手早く歯磨きを済ませてあげましょう。

この時、事前に

・歯ブラシもしくはガーゼ

・歯磨き粉

・ティッシュ

を傍に準備しておきましょう。

手際よく進めるため、猫の姿勢を変えずにそのまま済ませるためです。

このタイミングで猫を起こしたり、抱き替えたりすると不意に気分が変ってしまうこともあるのでこっそりと準備を終えておくのです。歯磨きをすることで唾液の分泌が促進され、口もとに歯磨き粉が付いてしまう場合はティッシュで拭きとってあげましょう。

歯磨きをする際に

・歯垢や歯石が改善されない

・口臭が改善されない

・嫌がる

・歯茎が腫れている

・口内炎がある

という点に気が付いた時は出来る限り早期に動物病院を受診してあげましょう。口内トラブルが悪化すると食事をすることさえままならなくなります。口内は雑菌の繁殖に適した環境が整っているので、想像以上に症状が早く進行するものです。

先送りにせずに治療を開始してあげましょう。

歯垢や歯石の除去には動物病院で専門の処置方法があるので、症状に応じて相談をすることも必要です。

投稿者プロフィール

YUKIYO OHTANI
YUKIYO OHTANI
ペット業界キャリア25年以上。生体販売、トリミング、トレーニングと幅広い経験があり、国内最大手のペット関連企業本部企画業務を10年担当。ペット関連雑誌、サイトへの執筆実績も多数。資格は、トリマー、トレーナー、アロマセラピスト他、幅広く保有。現在は、ペット業界の求職者に向け執筆活動中。

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