猫の歯磨きは短時間が基本(歯周病対策)
- カテゴリ:猫の歯磨き方法
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実は猫も口内トラブルが増加し、歯周病をはじめ、様々な症状に困り果てています。
猫と言えば気まぐれな性格ですから、食欲不振が起きても単なる気まぐれと勘違いされてしまいがちです。でも中には口内トラブルが原因で食欲不振に陥っている場合もあります。
口内トラブルを放置することで雑菌が体内に侵入しより深刻さを増すこともあるので、日々の生活に異変を感じた時は早急に動物病院を受診してあげましょう。
猫は体を押さえつけられる事が何より苦手
猫が歯磨きをされている姿と聞き想像すると、誰もが猫を仰向けに寝かせ、飼い主さんが上からのぞき込むような姿勢で歯ブラシを持つ姿をイメージするでしょう。しかし猫にとってこの姿勢はなかなか抵抗があるものです。
ほんのわずかな時間であればマッサージ、コミュニケーション、じゃれ合い遊びとして受け入れてもらえることもありますが、長い時間、歯ブラシを用いてともなれば
抵抗される、
逃げてしまう、
噛みつかれるものです。
もちろん猫にとって本来必要なお手入れではないのですから嫌がることも当然ではあります。
なぜなら猫は野生環境下では体が小さく、周りの動物に捕食されてしまう立場です。
その習性が根強く残っていることから誰かに
体を抑えつけられること、
あおむけにされること、
上から覗きこまれることで、本能的に命の危険を感じてしまうのです。
このため、たとえ信頼をしている飼い主さんが相手でもつい条件反射的にその場から逃げ出すこと、警戒することを優先してしまうのです。
飼い主さんが躍起になり歯ブラシに取り組めば取り組むほど、猫は本能的に危機感を募らせてしまうのでお互いの関係性は悪化するばかりです。
飼い主さんの行動を察知した途端に猫は姿を隠してしまうという事にもなるでしょう。
猫に歯磨きを習慣化させるためには、まずは、歯磨きは危険な行為ではないこと、わずかな時間で終わることを理解させてあげることから始めましょう。
歯磨きは短時間で済ませることが基本
猫に歯磨き習慣を受け入れてもらうためには、まずは歯ブラシへの抵抗感をなくす事から始めましょう。
具体的な方法は
① 歯ブラシに猫の好きな歯磨き粉やチューブ型のオヤツを塗り付ける
② ①の歯ブラシを猫に見せ、自分から進んで歯ブラシを噛み遊ばせる
③ 猫が噛んでいる最中にはブラシを軽く前後させる
④ 歯の表面に歯ブラシの先端が当たるように動かす
この時使用する歯ブラシは先端部分全体にブラシがついているタイプがおすすめです。
どの角度から猫が咥えても歯を磨くことが出来ます。
歯ブラシの形状や感触に苦手意識を持つ場合は、飼い主さんの指先にガーゼを巻き付けるタイプの歯ブラシがおすすめです。
ガーゼの表面に薄くお気に入りのペーストを塗り、まずはガーゼを口内に入れること、歯の表面で前後に動かすことに慣れさせてゆきましょう。しっかりと磨きのこしの無いようにと考える場合でも猫の歯磨きは数十秒程度で終えてあげましょう。数分以上も継続してしまうと次第に猫が歯磨きに飽きてしまうので、短時間で手際よくが基本です。
歯磨き中に注意すべきポイント3つ
猫を歯磨き嫌いにさせないためには
① 力を入れて押さえつけない
② 無理に口を大きく開けさせない
③ 嫌がるときは中断をする
という点が基本です。特に②は必ず心がけて起きましょう。
歯磨きの時に奥歯までしっかりと磨き上げようと意識するとつい磨く手に力が入ってしまい、口を大きく開けさせてしまいがちです。
でも猫は日常生活でそれほどまでに大きく口を開ける習性がありません。
口を大きく開けるのはあくびをするときくらいです。例え歯磨きの為とはいっても猫にはその理由が理解できません。
大きく開けることで不快感を覚え、脱走してしまうこともあるので無理をさせないよう注意しましょう。
奥歯を磨く時は
・先端の細い歯ブラシを利用する
・液体タイプの歯磨き製品を利用する
とスムーズです。
口内トラブルは早期発見・早期治療が大切
猫が口内トラブルを抱えると口内炎、歯周病、虫歯と様々な症状が現れます。
この症状が進行すると痛みから食事をすることも難しくなるほどです。
もし猫が原因不明の食欲不振を起こしていた場合は、動物病院を受診し口内をチェックしてもらいましょう。
気まぐれで食欲不振なのか?
口内トラブルなのか?
の見極めは猫が食べ物に関心を示しているかどうかで見極めることも出来ます。
例えば口内トラブルを抱えている場合、目の前に食べ物を置いたままで、
いつまでも鳴き続けること、器の周りをうろうろと歩き回ることがあります。
飼い主さんに食べ物を催促することもあります。
にもかかわらず食べ物を口にしない場合は、食べたいけれど食べることが出来ないのかもしれません。口内炎は激しい痛みを伴うことが多々あります。
長期化することで内臓にまでダメージが広がることもあるので、愛猫のこのような異変を感じた場合は早期に動物病院を受診しましょう。
投稿者プロフィール

- ペット業界キャリア25年以上。生体販売、トリミング、トレーニングと幅広い経験があり、国内最大手のペット関連企業本部企画業務を10年担当。ペット関連雑誌、サイトへの執筆実績も多数。資格は、トリマー、トレーナー、アロマセラピスト他、幅広く保有。現在は、ペット業界の求職者に向け執筆活動中。
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